Raspberry Pi 4 で DLNA サーバを作成

ストレスの溜まる NAS

最近オーディオにはまってしまい、 NAS を DLNA サーバとして利用しています。 NAS は容量重視でストレージにハードディスクを利用していますが、以前の記事「Raspberry Pi 4 でストレスフリーの共有フォルダを作成(2024年更新)」のときと同じ理由でストレスを感じています。そこで近年かなり安くなった 512GB の microSD カードを Raspberry Pi に刺せば、スマートな DLNA サーバになると思い実際に試してみました。

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事前準備

DLNA サーバの構築といっても、ファイルの共有には Samba を利用します。「Raspberry Pi 4 でストレスフリーの共有フォルダを作成(2024年更新)」で Raspberry Pi OS のインストールから Samba のインストールまで書いていますので、そちらを確認してください。以後、 Samba が利用できていることを前提に話を進めていきます。

では DLNA サーバに必要なフォルダを用意しましょう。

$ sudo mkdir /home/data/movies /home/data/musics /home/data/photos
$ sudo chmod -R 777 /home/data

ファイルをアップロードする必要があるので、 Samba の設定も行います。

$ sudo nano /etc/samba/smb.conf

開いたファイルの末尾に次の内容を追加します。「path」と「force user」は適切に置き換えてください。

[movies]
    path = /home/data/movies
    browseable = yes
    writable = yes
    guest ok = yes
    guest only = yes
    create mode = 0777
    directory mode = 0777
    force user = user

[musics]
    path = /home/data/musics
    browseable = yes
    writable = yes
    guest ok = yes
    guest only = yes
    create mode = 0777
    directory mode = 0777
    force user = user

[photos]
    path = /home/data/photos
    browseable = yes
    writable = yes
    guest ok = yes
    guest only = yes
    create mode = 0777
    directory mode = 0777
    force user = user

設定が終わったら、 Samba を再起動します。

$ sudo service smbd restart
$ sudo service nmbd restart

これで準備は完了です。

DLNA のインストール

次は DLNA として minidlna をインストールします。

$ sudo apt install -y minidlna

minidlna のインストールが終わったら、次に minidlna の設定をします。

$ sudo nano /etc/minidlna.conf

開いたファイルから「media_dir」が書かれている項目を探します。そして次のように書き換えましょう。

media_dir=V,/home/data/movies
media_dir=A,/home/data/musics
media_dir=P,/home/data/photos

またデフォルトでは DLNA サーバの名前が長いので、好みで変更しましょう。「friendly_name」が書かれている項目を探します。私は「Raspi」に書き換えました。

friendly_name=Raspi

設定を書き換え終えれば、 minidlna を再起動します。また OS を再起動したときも自動で minidlna が起動するように設定します。

$ sudo service minidlna restart
$ sudo systemctl enable minidlna

以上で minidlna の設定が完了です。

Windows から確認

私は普段使わないですが、 Windows Media Player から見れるか確認してみましょう。

Raspi の音楽フォルダの内容を確認できていますね。

Windows のネットワークより MiniDLNA 情報の確認

Windows のネットワークの「メディア機器」にも「Raspi」が表示されています。

こちらを選択すると、 MiniDLNA の情報を確認することができます。

正しく動作していることが判りますね。また弊社で使用しているネットワークに接続可能なプリメインアンプでも、 「Raspi」から音楽を聴くことができています。

まとめ

今回は Raspberry Pi で DLNA サーバを構築する方法を紹介しました。 Samba さえ構築できていれば、あとは MiniDLNA をインストールするだけなので非常に簡単ですね。本当は Synology などの NAS を SSD で構築したいのですが、トータルで見るとまだまだ高価に感じます。しばらくは Raspberry Pi の DLNA サーバが活躍しそうです。